- アニマルトレーナーMay
イルカが好きなものは魚?!犬はチーズが好き?!【好子】について
最終更新: 2020年5月19日
888皆さんこんにちは、アニマルトレーナーMayです!
最近、暖かくなって来ましたね、むしろ暑い…_:(´ཀ`」 ∠):
ずっとシンガポールで生活していた私は、いつでもノンスリーブ、短パン、サンダルの格好。流石にその格好で日本では歩き回れないので、日本でも着れる夏服をそろそろ手に入れなければいけないなと思っているこの頃です。
さて、以前正の強化についてお話しました。
「正の強化」とは、嬉しい結果によって行動が維持、または増えることを言います。

例えばイルカがジャンプをしてその後にお魚がもらえた、その結果ジャンプの行動が増えた! 行動が増えているならこれは正の強化です。
そして行動が増えている場合、行動を増やすものを、ここではお魚を「好子」と呼びます。
(海外では「正の強化子」と呼ぶのですが、日本ではわかりやすいように「好子」という言葉が使われています。ここから先は好子を使用して説明していきます)
では、
魚はイルカにとっていつも(好子)嬉しい結果なのか?!
と言うところを今日はお話していきます。
イルカは魚を食べる…と言うのは皆知っていることだと思いますが、魚もいろんな種類があり、イルカにも好き嫌いがあります。あまり好きではないお魚だと飲み込みが遅くなったり、中にはペッと吐き出します子もいます。
もしジャンプの行動が増えていないのであれば、この場合の魚は「好子」にはなっていないのかもしれません。
また、繁殖期のオスにとって魚よりも、メスの近くに行くということの方が好子(嬉しい結果)になることも。
そう、個人にとってそれが好子かどうかは、その後の行動の増減を見ないと分からないのです。
犬の例も見てみましょう!
チーズは犬にとって嬉しい結果ですか?

お腹が空いている時はもちろん嬉しい結果です♪( もちろん人間にも( ˊ̱˂˃ˋ̱ ))
では、お腹がいっぱいの時は…?
どんなに好きなものでも散々ご飯を食べた後はあまり嬉しい結果ではなくなるかもしれません。(もちろんこれも個人差はあります)
このように状況によっても変わります。
嬉しい結果と私たちが認識しているものが毎回嬉しいものとは限らないんですね。
行動の増減をしっかり観察し、好子になっているかどうかを見極める必要があります。
では、好子が変わるのであればどうやって行動を増やせば良いのか?
1つは環境設定です。例えばフードを好子として使うのなら、ご飯をあげる前の空腹時にトレーニングをするなど確実に好子になる状況にセッティングを知ることで好子の価値を最大限に活かすことが出来ます。 2つ目は、色んな好子を用意しておくことです。
例えば、お腹がいっぱいのわんちゃんは食べ物が好子にはならなくても、撫でられることやおもちゃが好子かもしれません。普段から観察し、その動物の好きなものを見つけておく、または彼らにとって価値のないものも好きなものと条件付け(「条件付け」についてはまた違う回で)しておくことで、好子に変わります。
たくさん好子を用意しておくことで、望む行動を増やす機会を増やせるだけではなく、犬猫にとって好きなものがたくさん出現する機会を得られることは楽しい生活につながります。